Primavera

今年の桜は、えらい早いですね。早いと言えば、今年の新入社員は5日で終わってしまいました。今月の雑誌【専門料理】で誰かが言ってましたが、「スタッフが居着かないということは、絶対にオーナーシェフの側に問題があると思います。」ほんまにそうだと思い反省しております。ただ今日言って今日辞めるのが、世間一般常識としてあたり前になってるのかな?働いてみて、合わないお店、ついていけれない人、確かにあると思います。それで辞められるのは分かりますが、なぜ道筋を通して辞めないのかな?今回は、親御さんと一緒に来て本日で辞めさせて欲しいと親御さんに頼まれたのですが…

この仕事は前にも言いましたが、誰にでもなれる仕事です。免許も要らない(いちよ調理師免許ってありますが無くても大丈夫)、学力も要らない、ましてやプロ野球選手みたいに小学生から頑張らなくても、志願すれば明日からでも簡単になれるからか、夢とか希望とかそんなに簡単に放り投げれるくらい薄っぺらいものしかないのかな?ただ一つだけ必要なのが、16時間働ける体力だけです。今日そういえばこの業界では知らない人はいないとされる通称”よっさん”と呼ばれてる人が遊びに来てくださいました。この業界の人間を愛して仕方のない人が言ってたのですが、「料理学校はエンジョイ、職業訓練所より楽しい習い事、今や外食産業の作業員はいてもプロの職人はいなくなる」や「チャンス到来、若さは力、時の勢い、時代の風、初々しい夢と希望がある、だがフォローやメリットがなければ続かない」あれだけお店をみられ下の子にも真剣にぶつかっていく人が言ってるので、重い言葉です。

その人が最後に私に言った言葉が「力と人望があれば人は寄る、反対ならば人は去る、人の魅力は心の広さと一本筋の入った力強さ。」今年3ヶ月過ぎましたが、この言葉の重みがひしひしと伝わってきます。一歩出る鋭さより一歩下がる大らかさ、滲み出る気迫、凛とした静けさをもった大人にならないといけないと痛感しております。

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